三郎記念クリニック
三郎記念クリニック
患者さまの声
患者さまの声
M.M様  男性 61歳
「仕事との両立」

私は38歳の時、健康診断で副甲状腺の病気を指摘され手術を受けました。その時判明したのですが、気付かないうちに腎臓の石灰化が進んでいたため、腎機能が悪くなっており、その後も徐々にデータが悪化し、56歳の時、いよいよ透析を始めることになりました。それまでの18年近くの年月の間に、透析に対してある程度の覚悟はできていたつもりでしたが、いざその時が来るとやはりショックで悩みました。 
透析を始める際、腹膜透析と血液透析のいずれかを選択できるとのことで、はじめは腹膜透析を選択しました。夜間の就寝中に透析ができることが仕事や、生活の質への影響が少ないと考えたからです。しかし、腹膜透析を始めて4か月後には腹膜炎をおこしてしまい、それ以来、血液透析を行っています。当初、腹膜透析のほうが楽だと思っていましたが、自宅で透析するために、すべてを自分で管理しなければならず、私にとっては煩わしい作業ばかりでした。それに比べ、血液透析は、自身は寝ているだけで、全ての管理を看護師さんがしてくれるのでとても楽だと思っています。
仕事との両立という点では、幸い私の勤める職場にはフレックスタイム制が導入されており、10時〜15時までのコアタイムに会社に出社すればいいという制度があったこと、上司やチームメイトが私の病気に対する理解を示してくれており、職場には迷惑をかけているものの、それが私のストレスになることはありませんでした。そのため、透析のために早退する日ができたものの、普通に仕事をし続けることができました。その点では、同僚や会社に感謝しています。唯一、透析を始めたことでつらかったことは、出張に行けなくなったことです。私にとってたまに出かける出張は、檻から放たれた鳥のように羽ばたける、楽しい仕事だったからです。また、コロナ感染症拡大前は、職場の宴会にも積極的に参加し、趣味のゴルフも謳歌しながら今日まで過ごしてきました。昨年、定年を迎え、雇用延長中ですが、これまでと同じ職場で今までと同じ仕事をさせてもらっています。これからも65歳まで働いていくつもりです。これまでに経験はありませんが、今後、家内と行く旅行透析にもチャレンジしたいと考えています。